千光寺

千光寺のアイキャッチ画像です

千光寺には魚津市の御朱印巡りの一環で参拝しました。
今回は、お寺さんでは、千光寺、西願寺、大泉寺と3寺参拝しました。
お宮さんは、魚津神社、諏訪神社、金刀比羅宮社務所、魚津八幡宮、宮津八幡宮、建石勝神社と6宮です。


合計9か所参拝したのですが、千光寺、建石勝神社は、あいの風とやま鉄道の魚津駅の横の観光案内所でレンタサイクルをレンタルしました。
ただ建石勝神社については、御朱印頂いていません。
宮津八幡宮の方で頂けるらしいのですが参拝当時知りませんでした。

千光寺の御朱印は心蓮坊さんと光学坊さんが1年交代で担当されていて、今年は光学坊さんの当番だそうです。
参拝当時住職さんが不在だという事で後日家に郵送して頂きました。
代金も受け取りになさらず、恐縮です。

参拝日 平成31年3月23日
所在地 富山県魚津市小川寺2934
山号 小川山
寺号 千光寺
宗派 真言宗
御本尊 観音菩薩
心蓮坊 呉東地区新西国三十三所観音霊場 26番札所 十一面観音

境内に設置されていた由緒書きを要約すると、小川山千光寺は奈良時代の天平18年(746)名僧として知られた行基菩薩により開創されたと伝えられています。
大同元年3月(806)経田村後藤光重の網にかかって千手観音菩薩と大威徳明王が出現され、観音菩薩は千光寺の観音平に大威徳明王は僧ヶ岳に安置されたとのことです。
この頃千光寺は隆盛で境内には七堂伽藍の他に十六の坊舎が建立される大寺だったようです。

ところが、貞治元年(1362)桃井直常に一山を焼かれたが、間もなく復興し明応二年(1493)足利義植が乱を避けて2か月この寺に止宿したとのことです。
天文20年(1551)上杉影虎越中攻略に際し千光寺は再度兵火にかかり、
天正8年(1580)の記録によれば、千光寺観音堂の他にも心蓮坊、光学坊の二坊が再建されたに過ぎない。
慶長年間(1596-1615)蓮蔵坊が復興され今に至っているとのことです。

但し蓮蔵坊は先般閉鎖されたとのことです。

境内の由緒書きによれば、心蓮坊は正面に聳える僧ヶ岳とそこから流れる布施川を信仰の源としており、往古には僧ヶ岳に寺が建っていたとの地元の伝承があるそうです。
それ故山に祭られた農業の神である大威徳明王、加賀の白山妙理大権現の本地仏である十一面観世音菩薩、観音菩薩を主尊とする五社大明神、山岳修験で信仰された本堂本尊の弥勒大菩薩、山中他界観の閻魔堂など僧ヶ岳に由来する諸尊が祭られています。


特に大威徳明王は『春には山の神が田の神となって山を降り里に五穀豊穣を約束する』と云う御神託により毎年7月にご尊像を前僧ヶ岳山頂『御前』に担ぎ上げて祈願祭法要を行っているとのこと。

又由来書には当寺は西暦800年代千光寺第5世覚祐法院により創建されたとあり、千光寺塔頭16坊の惣坊として本末共に隆盛であったが貞治元年(1362)信州の武将桃井直常の新川攻めに遭い消失しています。
其の後諸国への知識回りを経て本末三ヶ寺が再興されたと記しています。

富山県有形文化財 (彫刻)
昭和59年2月22日指定

鎌倉時代の金銅仏。
胴体と腕を別々の型でおこし両肩を組み合わせる寄せ鋳き技法は当時の特徴である。
身の丈37cm、台座24cmと小形で、唇に朱が残る。
光背は、戦火で破損しているものの、精巧な唐草模様の透し彫りで、金と銀で鍍金されている。
県内のみならず、全国的にも優秀ですぐれた技法が見られる。

寺伝では、大同元年(806)経田浦の海中より、大威徳明王像と共に漁網にかかって経田村後藤光重にあげられ、千光寺に納められたと伝えられている。
33年ごとの開帳であったが、近年は17年目ごとに中開帳が行われ、最近では平成17年に御開帳が行われたそうです。

小川寺の獅子舞は1月26日の火祭りと、春秋の祭礼に千光寺観音堂内で奉納されます。
この獅子舞は、古い様式を残しており、神仏混淆(しんぶつこんこう)の行事で、神主、宮総代が従って、神輿が千手観音堂の周りを7回半まわります。
この時に、獅子、天狗、2つのばば面と、1つのあねま面が、露払いを行います。
ばば面とあねま面は実在した人物で、推定では宝暦年間(1751~1763年)の人々で「森木三右ヱ門」と「十王堂(じょうど)六兵衛」といわれた豪傑(ごうけつ)と、鬼神の「お松」といわれた女傑だと言われています。

獅子は、二人獅子で、獅子頭は箱獅子と呼ばれる角張った形で、鼻には梵字が刻まれ、室町時代のものと推定されています。
獅子は地を這うように頭をゆっくり左右に振り、何かを探るような身振りで腰をかがめて舞い、天狗は先頭に立って右手右足、左手左足を一緒に出してピョンピョン跳ねるように踊ります(南蛮踊り)。
ばば面の一人は、身体を斜めにして足を引きずり、もう一人は、両手を広げて、四股を踏むような格好をします。
あねまは、袂をゆっくり肩まで振りながら、しおらしげに歩きます。
また、通年の獅子舞と、千光寺の本尊千手観世音菩薩のご開帳の際の獅子舞とは、少し違うようです。
伝統は引き継がれていってほしいですね。

千光寺参道

急な参道を登り切ったら
本堂前
の観音様が迎えて下さいます